国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

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【開催日:2月3日(水)】「2020年度・女性が拓く工学の未来賞」(優秀賞・奨励賞)が決定しました。

2021/02/05掲載

2020年度「女性が拓く工学の未来賞」授賞式が行われました。

この賞は若手女性研究者を表彰することにより、その研究意欲を高め、将来の学術研究を担う優秀な女性研究者の育成を図り、これによりダイバーシティの推進に資することを目的としています。

本年度は、優秀賞に小寺紗千子特任助教(電気・機械工学専攻)、奨励賞に櫃本聡子氏(社会工学専攻 博士後期課程3年)と久保美和子氏(生命・応用化学専攻 博士後期課程3年)の3名が選出されました。2月3日に学長室で授賞式が行われ、受賞者に表彰状、トロフィー、副賞が授与されました。


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優秀賞 小寺紗千子特任助教の授賞式の様子





女性が拓く工学の未来賞 受賞者の声

  • 優秀賞 小寺紗千子特任助教(電気・機械工学専攻)

    この度は、このような栄誉ある賞をいただきまして、誠にありがとうございました。本学修了後8年間、研究からは遠ざかっておりましたが、2016年より再び母校にて研究に携わる機会をいただきました。日々研鑽してきた成果が受賞につながりましたことは、平田教授をはじめ、研究に従事するにあたり日々温かくご支援いただいている皆様のおかげであり、心より感謝申し上げます。
    私は、これまでに電波の安全性や熱中症リスク評価に関わる研究を中心に、特にヒトの温熱生理応答のモデル化に注力してきました。ヒトの温度上昇をより正確に推定するためには、体内で起こる血管拡張や発汗といった生理応答まで考慮することが重要になります。この技術をさらに発展・応用することにより、安心・安全な社会へ貢献できるような研究者を目指して、ますます精進していきたいと思います。
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  • 奨励賞 櫃本聡子氏(社会工学専攻 博士後期課程3年)

    この度は栄誉ある賞を賜り、とても光栄です。建築の「歴史」を相手にしている身で「未来」と名の付く賞をいただくとは思ってもおらず、大変驚きました。至らない私にご支援下さる皆様、そして家族に感謝しております。
    日々の仕事や研究の中では、工学においても女性研究者、技術者の先輩方のご活躍により、女性のフィールドは着実に拓かれてきたと感じています。一方で、女性が自身のキャリア形成を考えた時に、迷いや不安なく目標に向える環境は未だ整っていないことも感じます。自身は周囲の皆様に恵まれ、研究、仕事、家庭、育児のいずれも楽しみながら向き合える環境におり、それが今回の受賞に繋がったと思いますが、女性に限らず意欲ある人が多様なキャリアを当たり前に描ける未来を願ってやみません。まずはこの賞に恥じぬよう、後進の方々のロールモデルの一つであれるように、牛の歩みでも引き続き研究、仕事に精進して参りたいと思います。
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  • 奨励賞 久保美和子氏(生命・応用化学専攻 博士後期課程3年)

    奨励賞をいただき誠にありがとうございます。
    私は、本学の博士前期課程を修了後、社会人になってから博士後期課程に改めて進学しました。その間には、実験や研究といった業務から離れていた期間も?くありました。このような私が受賞できましたのは、所属しております研究室の先生方のご指導や、学生さんたちのサポートのおかげであると大変感謝しております。
    私は現在、混合ガスから水素ガスを分離回収する「分離膜」の研究をしております。分離膜の技術の応用先のひとつに、「人工光合成」があります。この技術は、植物と同じ反応を人工的に再現する技術であり、太陽光エネルギーを使って水を水素と酸素に分解し、分離回収された水素と二酸化炭素から有機化合物を合成します。人工光合成の技術は、環境問題の解決を目的とした水素社会の実現の一環として研究されており、こういった大変意義ある研究の一端を分離膜の研究を通じて担えていることを誇りに思っております。今後も、社会貢献を実感しながら人生を歩んでいけたらと考えております。
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益々のご活躍に期待いたします。