【開催日:11月15日(火)】「2022年度・女性が拓く工学の未来賞」(優秀賞・奨励賞)が決定しました。
2022/11/18掲載
2022年度「女性が拓く工学の未来賞」授賞式が行われました。
この賞は若手女性研究者を表彰することにより、その研究意欲を高め、将来の学術研究を担う優秀な女性研究者の育成を図り、ダイバーシティの推進に資することを目的としています。
本年度は、優秀賞を成田麻未助教(物理工学系プログラム 材料機能分野)、奨励賞を
優秀賞 成田麻未助教の授賞式の様子
女性が拓く工学の未来賞 受賞者の声
- 優秀賞 成田麻未助教(物理工学系プログラム 材料機能分野)
この度は、大変栄誉ある賞をいただき誠にありがとうございました。私は本学卒業後、他大学で修士および博士課程を修了後に、民間企業での研究職の道を選びました。その後、再び母校にて研究に携わることとなり、現在3年目です。学生の頃よりこれまでに出会った多くの方々とのご縁を大切に、研究者としての道を歩んできました。
私はこれまでに、主に軽金属材料を対象として、輸送機器の軽量化に寄与する材料開発・研究を継続して行ってまいりました。本学赴任後、「爆発圧着法」を用いた軽金属材料の接合についての研究を開始しました。その当時、0歳だった息子ももう3歳。そして学生も、3年間を通し立派に研究を自分のものとし、共に多くの成果を上げてきました。日頃、研究にご協力いただいている学内外の多くの皆様に、改めて感謝申し上げます。
今後も視野を広く持って研究を展開し、キャリアを積み上げていけるよう精進してまいります。また、工学分野に進むことで人生が豊かになること、そして金属材料の研究の面白さ、奥深さ、重要性を、若い世代へ熱意をもって伝えていきたいです。
- 奨励賞に
XIE LI 研究員(社会工学系プログラム 環境都市分野 吉田奈央子研究室)
この度、このような賞をいただき大変光栄に思います。賞の創設者と選考委員会の先生方の女性研究者に対するご配慮に感謝を申し上げます。こうした取組により、大学における女性研究者、特に私のような外国人女性研究者のイニシアティブが大いに促進されたように感じております。
私は2013年に博士後期課程の学生として来日し、卒業後も日本で研究を続け、環境工学分野での水環境浄化の研究に取り組んできました。1年半の育児休業を経て、2022年4月に復職し、排水浄化のための微生物燃料電池に関する新たな研究プロジェクトに携わってきました。研究はこの上なく楽しい仕事ですが、大変なこともあります。ここで、仕事と研究の両面を大いに支援してくださった吉田奈央子准教授に、特別な感謝の意を表したいと思います。吉田先生には、フレックスタイム制を導入していただいたり、1歳の子どもを連れての国内外での学会参加へのサポートもしていただきました。先生のご支援のおかげで、子育てと研究の両立を実現できています。また、困難に直面しても、決して諦めなかった私自身にも感謝したいです。困難の一つひとつを乗り越えたからこそ、強くなることができました。
今回の受賞を、これまでの研究への評価だけではなく、今後の研究への激励をいただいたのだと思っています。今後も、人類が生きていくために必要な水環境の浄化に貢献できるよう、精進していきたいと思います。
お二人の益々のご活躍に期待いたします。