国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:9月15日(水)】ダイバーシティ推進シンポジウム「多様性を力に変える環境構築のために」を開催しました。

2021/10/01掲載

    2021年9月15日名古屋工業大学ダイバーシティ推進シンポジウム「多様性を力に変える環境構築のために」をオンライン開催しました。
    本学は2017年度に文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」に採択され、現在、工学分野のダイバーシティ推進に向けて、女性研究者支援、次世代育成を主軸とする活動を展開しております。本シンポジウムは、重要ながら未だ普及が進んでいない視点を共に学び、課題を共有することを目的とするもので、学長はじめ本学役員、教育類長、センター長等で構成されるダイバーシティ推進委員会委員、及び学外からも多くの方が受講しました。

  • 本学ダイバーシティ推進センター加野特任准教授の司会進行のもと、名古屋工業大学 木下隆利学長の挨拶により開会しました。
    最初に、ダイバーシティ推進センター加野特任准教授が本学のダイバーシティ推進事業について説明しました。
     
     
     

  • 20210915_Symposium1.jpg 加野特任准教授

  • 基調講演の講師に国立研究開発法人科学技術振興機構プログラム主管の山村康子氏をお迎えし、「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブの実績と今後の動向」についてお話しいただきました。文部科学省人材育成費補助事業としての女性研究者支援の取組みは、女性研究者の離職抑制と上位職への登用を目的として2006年から開始されました。15年を経た現在、離職抑制については、事業を実施した機関では女性テニュア教員の離職を85%減らすことができたという成果が上がったが、上位職登用の面では、研究統括者となる女性研究者の人数が増加しておらず課題が残っているとの説明がありました。

  • 20210915_Symposium2.jpg 山村康子氏

  • 続いて、特別講演として、国立大学法人奈良女子大学 三成美保教授に、「多様な性を包摂する環境づくりのために」と題して、大学におけるSOGI(性的指向、性自認)対応の重要性についてご講演いただきました。豊富な調査データをもとに、国際動向や日本の現状を詳しく説明され、個人の性自認や意向に即した生活が尊重される環境構築に向けて大学が取り組むべきことを明確に示されました。講演後は、オールジェンダートイレの導入の際の留意点、大学での他の取り組みについて、大学の今後のダイバーシティ施策の在り方について質問が上がり、活発な意見交換が行われました。

  • 20210915_Symposium3.jpg 三成美保教授

    最後に閉会の挨拶として、本学ダイバーシティ推進センター長 井門康司教授より、講演者、参加者への謝辞が述べられました。

    学内外より66名が参加しました。参加者からは、「データに基づくお話で、理解を深めることができた」、「ダイバーシティに関する環境整備は大学の生産性に直結する重要なファクターだという思いが更に強くなった」との声が寄せられました。