国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:3月16日(木)】NITech CAN 女性研究リーダー養成塾
第2回研究力向上セミナー「研究室のマネジメント」を開催しました。

2023/03/17掲載

  • 2023年3月16日、女性研究リーダー養成塾 第2回研究力向上セミナー「研究室のマネジメント」(女性研究者メンター制度 第6回メンター研修共催)を開催しました。
    はじめに、井門 康司副学長・ダイバーシティ推進センター長より「研究室運営のティプス~事例紹介」と題して、研究室の運営の全体像から学生指導において心がけるポイントをお話しいただきました。学生が研究室に配属されたら、早めにルールや評価のための要件を具体的に伝え、研究室の指針をはっきり示すとともに、普段から教員が楽しんで研究する姿を見せ、学生が主体的に研究テーマを選ばせることが、学生のやる気を引き出すために大切であると説明されました。また、日頃のコミュニケーションでは、学生は指導の対象であっても部下ではないことを意識し、学生の意思を尊重すること、教員室のドアをいつも開けておき、いつでも相談できる環境を作り、信頼関係を築くことを心がけているとお話しされました。

  • 副学長・電気・機械工学教育類 機械工学分野 井門康司教授

  • 続いて、犬塚信博副学長から「問題を抱える学生への対応」と題して、学生とのコミュニケーションでの注意点について具体的なお話しがありました。犬塚先生は、学生なんでも相談室長・キャリアサポートオフィス長・創造工学教育推進センター長を兼任され、15年以上にわたって学生相談を担当されてきました。その豊富な経験をもとに、研究室での学生指導に係る困難の要因を、1.学生自身が抱える問題、2.教員の指導上の問題、3.研究室の構造上の問題と3つのカテゴリーに分け、それぞれに生じがちな困難とその対応例について、詳しく説明されました。また、困難な状況を未然に避ける工夫として、研究の目的をしっかりと共有すること、厳しく指導した後にはフォローを欠かさないこと、困難を抱えた学生の話を聞く際には、学生の話に丁寧に耳を傾け共感を示すこと、自分の解釈を加えないことを心がけているとお話しされました。

  • 副学長・情報工学教育類 知能情報分野 犬塚信博教授

    教員を中心に18名が参加しました。講演後の質疑応答では、自分の目標と研究室の目標が違うと考える学生にどのように説明するか、研究室の中での学生同士のコミュニケーションの機会をいかに作るか、就職活動の早期化、長期化への対応方法など、多くの質問が上がりました。終了後のアンケートでは、「具体的な話で、とても参考になるヒントを得られた」、「信頼関係の重要性を再認識した」、「自分の言動に気をつけたい。もっと多くの教員に聞いてもらえると良い」などの感想が寄せられました。