国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:9月20日(水)】名古屋工業大学ダイバーシティ推進シンポジウム「共に創る未来へ」を開催しました。

2023/09/22掲載

  • 2023年9月20日名古屋工業大学ダイバーシティ推進シンポジウム「共に創る未来へ」をオンライン開催しました。
    2023年3月に文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」の6年間の事業を終了し、このたび新たな一歩を踏み出すにあたり、この分野の課題を皆様と共有する機会として本シンポジウムを開催いたしました。
    本学ダイバーシティ推進センター加野准教授の司会進行のもと、名古屋工業大学小畑誠理事・副学長の挨拶により開会しました。
    最初に、ダイバーシティ推進センター加野准教授が本学のダイバーシティ推進事業の事業報告と事業実施期間終了後の今後の取組内容について報告しました。

  • 続いて、「次のステージに向けてのダイバーシティのススメ」と題して、東北大学副学長(広報・ダイバーシティ担当)、附属図書館長、東北大学大学院医学系研究科発生発達神経科学分野教授 大隅典子氏にご講演いただきました。脳がどのような過程を経て性分化するのかという話題から始まり、歴史的に性差がどのように捉えられてきたのか科学史の文献に触れながら解説された後、性差が軽視され、見落とされたことにより生じてきた弊害と、それらを把握して克服しようとする社会的潮流「ジェンダード・イノベーション」についてお話しされました。講演の後半では、日本の女性研究者の現状を多くのデータで示し、ダイバーシティ推進のために、無意識のバイアスを払拭することの重要性を説かれた後、東北大学の女性研究者活躍推進の先進的な取組みについて、工学分野を中心に紹介されました。

  • 大隅典子氏

    最後に本学副学長・ダイバーシティ推進センター長 井門康司教授より、講演者、参加者への謝辞が述べられ、シンポジウムは閉会しました。
    本学役員、教育類長、センター長等で構成されるダイバーシティ推進委員会委員のほか、学内外から46名が参加しました。
    参加者からは、「バイアスはないという人がバイアスを持ちがちだというお話は、自分の戒めにしようと思いました。また、ダイバーシティを浸透させる取組には、学内改革のプロセスに通ずるところがあり、参考となりました。」、「大隈先生のお話は、もっと時間をかけても聞きたい内容でした。日本の現状分析結果がしっかりとまとめて示されたことで、自分たちの置かれている状況を客観視することができました。」などの声が寄せられました。