国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:9月9日(火)】名古屋工業大学ダイバーシティ推進シンポジウム「共に創る未来へ」を開催しました。

2025/09/19掲載

  • 2025年9月9日、オンラインにて、名古屋工業大学ダイバーシティ推進シンポジウム「共に創る未来へ」を開催しました。
    本シンポジウムは、工学分野におけるダイバーシティの重要性と、まだ十分に浸透していない視点を共有し、今後の課題について考えることを目的としており、ダイバーシティ推進委員会委員をはじめ、教職員や学生等、学内外から81名が参加しました。
    開会にあたり、主催者を代表して小畑誠学長が挨拶を行い、本学のダイバーシティ推進に対する理念が紹介されました。
    次に、ダイバーシティ推進センター加野准教授が本学におけるダイバーシティ推進事業の取組内容について報告しました。

  • 続いて行われた講演では、お茶の水女子大学理事・副学長、ジェンダード・イノベーション研究所長の石井クンツ昌子氏を講師に迎え、「ジェンダード・イノベーション~大学の取組や研究に注目して~」と題してお話しいただきました。

    講演は、幼少期の体験がジェンダーや家族社会学という研究分野に繋がったという話題から始まり、「ジェンダード・イノベーション」という概念について、幅広い視点から解説がありました。
    石井先生は、男性中心の研究により性差が見過ごされてきたことによる弊害を、薬学や工学分野の具体的な事例を挙げて説明され、性差の見落としによる不利益は男性にも及ぶことを指摘した上で、今後の技術革新にはジェンダー視点の導入・分析が不可欠であると強調されました。
    講演の後半では、国内外におけるジェンダード・イノベーションの動向や、お茶の水女子大学ジェンダード・イノベーション研究所の先進的な取組み、企業との連携事業について紹介されました。

  • 石井クンツ昌子氏



    最後に、本学副学長・ダイバーシティ推進センター長 吉田江依子教授より、講演者、参加者への謝辞が述べられ、シンポジウムは閉会しました。
    参加者からは、「様々な立場を考慮することで、一部の人に利益をもたらすのではなく、別の立場の人の困難に気づいたり、幅広い人にとってより良い研究や環境にできると感じました。」、「性差を意識することで、これまで気づかなかった問題の解決策を見つけたり、イノベーションにつながることを再認識させていただきました。」といった感想が寄せられました。