国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:10月18日(火)】第8期女性技術者リーダー養成塾(第4回)を開催しました。

2022/10/21掲載

    第4回は、マネジメントスキル・知財マネジメント・リーダーシップを学ぶ、三つの講義が行われました。

  • 午前中に行われた名古屋工業大学大学院 工学研究科 北村憲彦教授による講義「プロジェクト・マネジメント:新しい価値を創造するために」では、複数の開発事例をもとに、抽象化した言葉に惑わされず原理に則して試行錯誤し、失敗の原因を深く追究していくことの重要性が説明されました。講義の終わりには、チームをまとめるリーダーに求められる資質と能力を具体的に示され、明確なビジョンを持ちリーダーとして成長していくよう先生から受講生にエールが送られました。
    受講生からは、「知識がないからと前提をおいてしまわずに自由に意見することが、何か新しい価値を想像するきっかけになるという点が印象に残りました。管理する側としては、メンバーが発言を躊躇するような場をつくらないよう日頃からのチーム作りが重要だと感じました。」との感想が寄せられました。

  • 名古屋工業大学大学院 工学研究科 北村憲彦教授


  • 午後からは二つの講義がありました。
    INPIT愛知知財総合支援窓口 窓口支援担当者/弁理士 橋爪 慎哉氏による「ものづくりにおける知財マネジメント」では、知的財産権の種類や特許権(特許法)についての基本事項から講義が始まり、特許出願によるメリット・デメリットを理解した上で、企業戦略・商品開発に活用するための幅広い視点が示されました。知財の動向調査についてはウェブ上のツールを実際に使いながら、秘密管理については相談窓口も示し具体的な方法をご説明いただきました。講義後には、「特許の文章は、なぜわかりにくいのか」、「数種の調査ツールの有効な使い方は?」などの質問が受講生から寄せられました。

  • INPIT愛知知財総合支援窓口 窓口支援担当者/弁理士 橋爪 慎哉氏

  • 続いて、トヨタ自動車株式会社 パワートレーン製品企画部 主査(名古屋工業大学 特任准教授)落合清恵氏が「ものづくり現場における私らしいリーダーシップスタイル」と題してワークショップを行いました。ものづくりの仕事特有の難しさや喜び、女性特有の悩みなどについてグループで話し合ったり、落合氏の技術者・リーダーとしての豊富な経験に基づいた複数のケーススタディからグループディスカッションを行ったりと、実践的なアクティブワークをふんだんに取り入れた内容でした。
    受講者からは「テーマがとても具体的で、グループワークメンバーの中でもテーマ内の部下の立場の人、上司の立場の人がそれぞれいて、議論というよりも話を聞くことがとても勉強になりました。上の立場になるほど、アンコンシャスバイアスを自ら作り上げているという自覚をもつことができました」との感想が寄せられました。

  • トヨタ自動車株式会社 パワートレーン製品企画部 主査
    (名古屋工業大学 特任准教授)落合 清恵氏