国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:9月12日(火)】第9期女性技術者リーダー養成塾(第2回)を開催しました。

2023/09/15掲載

  • 第2回は、名古屋工業大学の教員による、品質管理・マネジメントスキル向上のための三つの講義が行われました。
    午前中は、愛知工業大学 仁科健教授(名古屋工業大学 名誉教授)による講義「『品質』をテーマにものづくりのマネジメントを考える」が行われました。商品の「ばらつき」について、生じるプロセスの3分類、対策のための4つの体系の説明と原因の解析方法について、事例を用いた解説がありました。

  • 愛知工業大学 仁科健教授(名古屋工業大学 名誉教授)

    仁科教授による品質管理の講義

    受講生からは、「『品質管理=バラツキの管理』というのがシンプルかつ理解しやすかったですし、自分の普段の仕事にもよく当てはまる場面があったので、業務の中で品質管理に注力することがあれば今回の講義で学んだ様々なバラつきに着目して業務を行っていきたいです」、「原因や異なることに気づくにはいつも<あるべき姿>の状態をしっかりと捉える、データと仮説を行き来して根本まで絞り込むことが重要だとわかりました。社内で行っているQC活動で、データを取ったりグラフにしたりなどを行った際にうまく話が繋がらなくなってしまっていたのは、比較できるデータでなかったり適切なグラフになってなかったりする部分が良くなかったのかもしれないと思った」などの感想が寄せられました。

  • 午後からは二つの講義がありました。
    名古屋工業大学大学院 鷲見克典教授による講義「コミュニケーションの基本スキルを考える」では、過去に実際に生じた、担当者のコミュニケーションのミスによる事故の事例を検討して問題点を洗い出し、さらに、日常生活で起こりがちな身近な葛藤事例をもとに、情報伝達の問題点を整理する手法を学びました。

  • 名古屋工業大学大学院 鷲見克典教授

    受講生からは「コミュニケーションの仕組みについてループ図で視覚的に理解できたのはとても新鮮でした。今後の日常会話の中で生かしていきたいです」、「対人コミュニケーションにおいて、私が出力側であった場合、コミュニケーションを成立させる為、「閉じる」義務が私にあるということを初めて知りました。普段、遠回しな言い方をして相手に察してもらうということをやってしまいがちな私にとって、相手に理解してもらう=発信を促すということが必要であるということを念頭に、曖昧な伝え方はしないということを心掛けたいと思います」という声が聞かれました。

  • 名古屋工業大学大学院 神田幸治准教授による講義「『ポカミス』をテーマにものづくりの安全を考える」では、ものづくりの現場におけるヒューマンエラーについて、背後要因やメカニズムを分析して対策する方法を学びました。グループワークでは、殺虫剤の誤飲事故を事例に対策を考え、各グループの結論を発表しました。

  • 名古屋工業大学大学院 神田幸治准教授

    受講生からは、「大前提として誰でもミスをするという事。なぜ起きたのか、なぜ理解出来ていないのか、なぜミスを見逃してしまうのか。そこにしっかり目を向けて対処し改善し想像していく事が大切なんだと感じました」、「グループ内の信頼関係も出来ている中だったので、グループワークでは様々にアイディアが出て、日頃の会社の風通しの良さ、人間関係の雰囲気づくりが大切であることを身をもって感じた」という声が寄せられました。