国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:10月3日(火)】第9期女性技術者リーダー養成塾(第3回)を開催しました。

2023/10/05掲載

  • 第3回は、マーケティング、プロジェクト・マネジメント、リーダーシップを学ぶ、三つの講義が行われました。
    午前中は、愛知東邦大学 経営学部 安藤真澄教授による講義「製品開発にいかすマーケティング手法」が行われました。マーケティングの定義や基本的な考え方から、市場ニーズ、顧客、自社と競合を分析する手法、商品を効果的に市場に出すためのプロモーション戦略まで、 マーケティングのいろはを幅広く学びました。

  • 愛知東邦大学 安藤真澄教授

    安藤教授によるマーケティングの講義

    講座後には、「初めはあまり自分には縁のない話かなと思ったのですが、安藤先生の講座を聞いているうちに自分も少なからず携わっていることに気付かされました。なぜ自社に製品を発注してくれるのか自社の強み弱みが何なのかを改めて考える機会を頂きました。」、「効果的なマーケティングの為の①お客様を知る②自社を知る③競合を知るの重要性が理解できました。」との声が受講生から寄せられました。

  • 午後からは二つの講義がありました。
    名古屋工業大学大学院 工学研究科 北村憲彦教授による講義「プロジェクト・マネジメント:新しい価値を創造するために」では、複数の開発事例をもとに、抽象化した言葉に惑わされず原理に則して試行錯誤し、失敗の原因を深く追究していくことの重要性が説明されました。講義の終わりには、チームをまとめるリーダーに求められる資質と能力を具体的に示され、明確なビジョンを持ちリーダーとして成長していくよう先生から受講生にエールが送られました。

  • 名古屋工業大学大学院 北村憲彦教授

    受講生からは、「複数人でアイディアを出していくと、自分が思っていなかあったアイディアが出ることがあった。このようにたくさんの人が気軽に意見をいえる心理的安全性の高い環境が大事なんだと実感した。」、「印象に残ったのは北村先生が実際に行った研究開発の話です。自分もあらゆる事象に対して「なぜ」を突き止めて、根本的なところから結果を受け止められるようになりたいと感じました。」との感想が寄せられました。

  • 続いて、トヨタ自動車株式会社 パワートレーン製品企画部 主査(名古屋工業大学 特任准教授)落合清恵氏が「ものづくり現場における私らしいリーダーシップスタイル」と題してワークショップを行いました。ものづくりの仕事特有の難しさや喜び、女性特有の悩みなどについてグループで話し合ったり、落合氏の技術者・リーダーとしての豊富な経験に基づいた複数のケーススタディからグループディスカッションを行ったりと、実践的なアクティブワークを行いました。

  • トヨタ自動車株式会社 パワートレーン製品企画部 主査
    (名古屋工業大学 特任准教授)落合 清恵氏

    受講者からは「わかっていたようで実は潜在的に間違った思い込みをしていたかもしれないということに気づきました。「男性らしい≒リーダーらしい」・「女性らしい≠リーダーらしい」ということが、無意識のうちに一般的になっており、それに対して本当に求められているリーダーは女性的な資質があることというのが確かに自分の理想とするリーダー像に近いなと思いました。」、「まだまだ女性の技術者やリーダーが働く社会の土壌が整っていないが、飄々と気にせず、臆することなく挑戦、実践してみるという講師の先生の言葉が大変励みになった。」との感想が寄せられました。