国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:10月24日(火)】第9期女性技術者リーダー養成塾(第4回)を開催しました。

2023/10/26掲載

  • 第4回は、知財マネジメントとチームビルディングを学ぶ講義が行われました。
    名古屋工業大学大学院 工学研究科 伊藤洋介准教授(日本弁理士会 知的財産経営センター 担当副センター長) による「ものづくりにおける知財活用の意義」では、特許法の成立背景、国や産業界にとっての特許の意義、知的財産権の基本的な保護権益や種類について学んだ後、二種類のマーカーを観察して、商品の進歩性、新規性を説明する発明発掘のためのトレーニングを行いました。受講生は、技術者と消費者の視点を行き来しながら、知的財産権の戦略的側面と、社会貢献的側面について理解を深めていきました。

  • 名古屋工業大学大学院 伊藤洋介准教授

    伊藤准教授による知財マネジメントの講義

    受講生からは、「そもそも特許についてマネされないように早いモン勝ちというイメージが強かったのですが、特許出願をすると発明自体を公開しなくてはいけなかったり20年間の独占期間など保護されるだけではなくそこには国としての思惑、産業の発達という事が背景にある事を今回で学びました。逆に特許出願せずにノウハウを秘匿しておくという方法もあるんだと初めて知りました。」、「仕事でまだ知的財産権に関わる経験をしていないので安易に考えていましたが、一社員(技術者)として会社の成長の為にも真剣に取り組まないといけないことだと強く思いました。」などの感想が寄せられました。

  • 午後からは日本アイ・ビー・エム株式会社 常務執行役員(名古屋工業大学 特任教授)我妻三佳氏による講義「成果を引き出すためのチームビルディングの実践」が行われました。
    前半の講義では、組織やチームの特性、目標、現状を踏まえて、様々なタイプのリーダーの資質や行動様式を使い分ける必要があること、そのために、自分や相手のコミュニケーションスタイルを知ることの重要性について学びました。講座の後半では、実践的なグループワークに取り組みました。「メンバーの成長を促す」、「目標設定に届かなかったメンバーとのコミュニケーション」など具体的な事例をもとに、ベストな対応についてグループでディスカッションをし、チームのパフォーマンスを最大化させるために、言いにくいことをメンバーに伝える際のコミュニケーション方法について深く考えました。

  • 日本アイ・ビー・エム株式会社 常務執行役員
    (名古屋工業大学 特任教授)我妻三佳氏

  • 受講生からは、「本講義で特に興味を持った内容はコミュニケーションスタイルのお話です。私も人と話す際、この人は何を考えているのだろう、攻略するためにはどう接したら良いか?を良く考えていました。我妻先生の部下の特徴を分析して部下それぞれの接し方を試行錯誤していたというお話を聞いて興味深かったですし、ご紹介くださった本(ソーシャルスタイル仕事術)を読んでみたいと思いました。」、「メンバーひとりひとりを分析しタイプを導き出し(コミュニケーションスタイル)まずは感謝、認知、褒めるという基本的な所を徹底していけたらなと思っています。」と感想が寄せられました。

  • グループディスカッションを終えて発表する受講生