【開催日:9月10日(火)】第10期女性技術者リーダー養成塾(第2回)を開催しました。
2024/09/20掲載
第2回は、名古屋工業大学の教員による、品質管理・マネジメントスキル向上のための三つの講義が行われました。
午前中は、愛知工業大学 仁科健教授(名古屋工業大学 名誉教授)による講義「『品質』をテーマにものづくりのマネジメントを考える」が行われました。商品の「ばらつき」について、生じるプロセスの3分類、対策のための4つの体系の説明と原因の解析方法について、事例を用いた解説がありました。愛知工業大学 仁科健教授(名古屋工業大学 名誉教授)
受講生からは、「製品自体、出荷後環境、顧客満足度という3つの視点でバラツキを見る事は、品質管理だけでなく、価値の向上に繋がると思った。今後の企画や設計に生かしていきたい。」、「品質はばらつき退治で要因解析にて仮設生成を繰り返し、層別を選定しつつ根本原因を絞り込む必要があると講義内で理解し、真の原因追及の手法等を再度認識することができました。」などの感想が寄せられました。
午後からは二つの講義がありました。
名古屋工業大学大学院 鷲見克典教授による講義「コミュニケーションの基本スキルを考える」では、過去に実際に生じた、担当者のコミュニケーションのミスによる事故の事例を検討して問題点を洗い出し、さらに、日常生活で起こりがちな身近な葛藤事例をもとに、情報伝達の問題点を整理する手法を学びました。
名古屋工業大学大学院 鷲見克典教授
受講生からは「コミュニケーション、というものをシステムモデルに落とし込み、理論的に構築する試みは、難しくも面白く感じました。1つの事例について複数人で深く考えてみたことで、瞬間的な感じ方、判断の仕方(選択肢)は個人差があることが良く見えました。」、「勝手に相手に確認をせずに思い込みで、コミュニケーションを閉じてしまうと、問題を引き起こす原因となることも学びました。今後は、思い込みをせずに確認を行い、相手の意見や要望を理解することで、円滑なコミュニケーションに心がけたいと思います。」という声が聞かれました。
名古屋工業大学大学院 神田幸治准教授による講義「『ポカミス』をテーマにものづくりの安全を考える」では、ものづくりの現場におけるヒューマンエラーについて、背後要因やメカニズムを分析して対策する方法を学びました。グループワークでは、殺虫剤の誤飲事故を事例に対策を考え、各グループの結論を発表しました。
名古屋工業大学大学院 神田幸治准教授
グループワークの様子
受講生からは、「人間の癖や習性、心理を理解する事で、ミスのパターンを予知し、発生前の対策が出来るようになると感じた。グループワークでは、対策をステージに分けて考える事で、アイデアが沢山出てきたので、今後実際の再発防止策検討の際に是非使ってみたいと思った。」、「ヒューマンエラーには様々な種類(メカニズム)が存在し異なる対策が存在する事を学ぶことができました。また4STEP/M法に基づいて、実際のフレームワーク(議題:殺虫剤の誤飲)を体験した際には、様々な意見が飛び交い、自身では思いつかないような気付きを得ることができました。」という声が寄せられました。
第3回は、9月27日(金)に開催されます。