国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:10月23日(水)】第10期女性技術者リーダー養成塾(第4回)を開催しました。

2024/10/25掲載

  •  第4回は、プロジェクト・マネジメントとチームビルディングを学ぶ講義が行われました。

     午前中は、名古屋工業大学 北村憲彦名誉教授による講義「プロジェクト・マネジメント:新しい価値を創造するために」が行われました。講義の前半では、北村先生が企業の研究所勤務の時代に実際に携わった潤滑油の開発事例を中心に、抽象化した言葉や、材料の名称に惑わされず、原理に則して試行錯誤繰り返し、失敗の原因を深く追究していくことの重要性を説明されました。講座の終盤には、巨大な石像を運搬すると仮定して、摩擦係数を減らす方法をグループでディスカッションし、アイデアを出し合いました。

  • 名古屋工業大学 客員教授・名誉教授
    北村 憲彦氏

    北村名誉教授によるプロジェクト・マネジメントの講義

     講義後のレポートでは、「具体的な開発の過程をなぞりながら、新しい価値を発見し目標達成までの間でどこが成功のポイントであったか、どこが気づきであったのかを講義頂いて、自分が体験したかのような気分になりました」、「ディスカッションの際、前に出た同じ回答でも、出たものを全て集約することで、回答数が多いと、他競合も考えうるアイデアも認識出来ると聞き、価値を創造する上での新たな気づきを得ました」との声が寄せられました。

  •  午後からは、本田技研工業株式会社 取締役 我妻三佳氏による「成果を引き出すためのチームビルディングの実践」が4時間にわたって開催されました。前半の講義では、「エモーショナル・インテリジェンス(EI)」をキーワードに、組織やチームの特性、目標、現状を踏まえて、様々なタイプのリーダーの資質や行動様式を使い分ける必要があること、そのために、自分や相手のコミュニケーションスタイルを知ることの重要性について学びました。

     講座の後半では、実践的なグループワークに取り組みました。「メンバーの成長を促す」、「目標設定に届かなかったメンバーとのコミュニケーション」など具体的な事例をもとに、ベストな対応についてグループでディスカッションをしました。ディスカッションを通して、チームのパフォーマンスを最大化させるために、言いにくいことをメンバーに伝える際に、一方的にならず、コミュニケーション方法について深く考えました。

  • 本田技研工業株式会社 取締役
    (名古屋工業大学 特任教授)我妻三佳氏

  •  受講生からは、「コミュニケーション・スタイルについての話を聞いて、改めてコミュニケーションの取り方は、ひとりひとり違って難しく、しかしそれだからこそよいチームができるのだと思いました」、「実際のケーススタディを通じて聞き上手になることの重要性や各タスクへの取り組みに対しての感謝の意を示すことの大切さを認識することができました」との感想が寄せられました。

  • グループディスカッションを終えて発表する受講生