国立大学法人名古屋工業大学 ダイバーシティ推進センター

イベントリポート

【開催日:9月5日(金)】第11期女性技術者リーダー養成塾(入塾式・第1回)を開催しました。

2025/09/18掲載

  • 本養成塾は製造業に勤めている女性技術者のための講座で、女性技術者がリーダーとして長く活躍し続けるために必要なスキルを学び、長期的視点でキャリアをデザインする機会を提供することを目的としています。

    今年度は、9月5日(金)に入塾式・第1回講座が行われ、20社から22名の女性技術者が出席しました。入塾式は、ダイバーシティ推進センター加野泉准教授の進行のもと、吉田江依子副学長・ダイバーシティ推進センター長の挨拶により開会しました。

  • 吉田江依子副学長・ダイバーシティ推進センター長

  • 第1回講座は、株式会社eight代表取締役・2級キャリアコンサルティング技能士の鬼木利瑛氏によるキャリアデザイン講座「自分とチームを信じてキャリアビジョンを描こう」から始まりました。冒頭で受講生が一人ずつ自己紹介を行い、受講の動機や、最近の関心事について話しました。
    その後、「キャリア・アンカー」の手法を用いた自己理解のワークを行い、価値観や自分軸、強みについて自己分析し、グループで結果を共有しました。技術者という共通点を持ちながらも、働くことへの価値観やキャリア観が多様であることを実感する様子が見られました。
    講座の後半では、短期・中期・長期的な目標設定と、それに向けたアクションプランについて考えました。受講生はグループワークで他者の意見に耳を傾けながら、自身の価値観やキャリアビジョンにしっかりと向き合っていました。

  • 株式会社eight代表取締役・2級キャリアコンサルティング技能士
    鬼木利瑛氏

    キャリアデザイン講座内での受講生の自己紹介の様子

  • 午後からは、株式会社光機械製作所 代表取締役社長 西岡慶子氏(名古屋工業大学 客員教授)による塾長講義「VUCAの時代の羅針盤~私が動かす未来~」が行われました。日本企業の国際的競争力の推移や、世界人材競争力ランキングにおける日本の低迷に触れ、「なぜ日本は成長できなかったのか/この議論から私たちは何を学べるか」というテーマのもと、ディスカッションを行いました。
    次に西岡塾長のこれまでの歩みをたどりながら光機械製作所の企業運営を通じて得た学びが紹介され、終盤では講義のテーマでもある「VUCA=答えがない時代」において求められる力について、再びグループディスカッションが展開されました。
    最後の質疑応答では、「情報を得るための選書のコツ」や「交渉の極意」といった実践的な質問が次々と寄せられ、受講生の意欲と関心の高さがうかがえる締めくくりとなりました。

  • 株式会社光機械製作所 代表取締役社長
    (名古屋工業大学 客員教授)西岡慶子氏

    受講後のレポートでは、「自分のキャリアアンカーをメンバーと共有することで自分と他の人は当然大事にしているものが違い、それが当たり前で、それは業務を行っているメンバーももちろん違うはずで、相手の大切にしていることを尊重しつつ仕事を進めていく必要があると再認識する機会となりました。」、「幅広く色々なことに対応できるようにするため、イベントやセミナーに参加して情報を収集することで経験を積んだり、人とコミュニケーションを取って考え方や感性を育てたりすることを大切にしていきたいです。」といった感想が寄せられました。