【開催日:10月15日(水)】第11期女性技術者リーダー養成塾(第3回)を開催しました。
2025/10/27掲載
第3回講座では、「品質管理」「マーケティング」「リーダーシップ」をテーマにした講義が行われました。
午前は、愛知工業大学 仁科健教授(名古屋工業大学 名誉教授)による講義「『品質』をテーマにものづくりのマネジメントを考える」が行われ、品質課題の根底にある「ばらつき」について、ものづくりの流れに沿って事例を交えた解説がありました。さらに、再発防止・未然防止など4つに体系化した「ばらつき」への対策法を紹介し、仁科先生は原因追究の重要性を強調されました。
愛知工業大学 仁科健教授(名古屋工業大学 名誉教授)
受講生からは、「普段から品質の良いものを目指して開発業務に携わっていますが、今回の講義にて品質をばらつきと捉える考え方を学び、よりクリアに品質の良さについて考えることができるようになったと感じています」、「課題を含めて、比較するデータを取り、比較することで違いを共通点に気づけるとあり、データを取り続けること、いつもの状態を把握しておくことが大切だと感じました」との感想が寄せられました。
午後からは2つの講義がありました。
まず、愛知東邦大学経営学部 安藤真澄教授による「製品開発にいかすマーケティング手法」では、マーケティングの定義や基本的な考え方や、顧客・競合・自社の3つの視点で市場を分析する方法といった実践的な内容を幅広く学びました。
講義の終盤で行われた質疑応答では、「顧客の声を引き出す方法」や「マーケティングと開発、部門間の上手な付き合い方」など、現場目線の具体的な質問がたくさん寄せられました。
愛知東邦大学 安藤 真澄教授
受講生からは、「技術的な要件を満足していればお客様に無条件で受け入れられるわけではなく、どういったニーズがあるのかやお客様がどういう使われ方をするのかを理解した上で開発をする必要があるということがわかった」、「作るものは違えど、相手の声をよく聴く事、はどの仕事でも重要で、工程設計を行う上で、どうすれば作業者が望む運用管理を行えるか、独りよがりとならないよう、現場の声を常に聴くことを大事にしたいと思いました」との感想が寄せられました。
次に行われた、名古屋工業大学 落合清恵特任准教授による「ものづくり現場における私らしいリーダーシップスタイル」では、ものづくり現場特有の課題や女性ならではの悩みを共有し、「キャリアと自分らしさを両立させる方法」について考えました。さらに、落合先生の技術者・リーダーとしての豊富な経験に基づいた複数のケーススタディからグループディスカッションを行い、実践的な学びを得ました。
また、社内外のネットワークを広げることの重要性にも焦点が当てられ、受講生同士の交流から新たな視点やつながりを得る貴重な機会となりました。
名古屋工業大学 特任准教授 落合 清恵氏
ケーススタディの様子
講座後には、「班の中に出産・育児を経験している方が複数人いらっしゃって、ディスカッション以外の場でのお話も非常に参考になり、経験者の話を今までほとんど聞けていなかったこと、今後も情報収集が必要だということを身に染みて感じました」、「実際に女性技術者リーダーとして働く落合氏のお話を聞くことができ、今後の自分にとって非常に有意義な時間をいただけたと感じています。体験談をもとにしたケーススタディを通して、今後起こりえる課題に向き合うことができたのも勉強になりました」などの声が受講生から寄せられました。
第4回は、10月29日(水)に開催されます。
