【開催日:10月29日(水)】第11期女性技術者リーダー養成塾(第4回)を開催しました。
2025/11/10掲載
第4回講座では、「知財活用」「チームビルディング」をテーマにした講義が行われました。
午前は、名古屋工業大学大学院工学研究科 伊藤洋介准教授(日本弁理士会知的財産経営センター 担当副センター長) による「ものづくりにおける知財活用の意義」が行われました。伊藤先生は、特許法の成り立ちや国・産業界における特許の重要性、知的財産権の種類や基本的な保護権益について、事例を交えながら解説されました。
講義の終盤では、二種類のマーカーを観察して商品の進歩性・新規性を見つけるトレーニングを行い、受講生は技術者と消費者の視点を行き来しながら、知的財産権の戦略的活用と社会的意義について実践的に学びました。
名古屋工業大学大学院 工学研究科 准教授
(日本弁理士会 知的財産経営センター 担当副センター長)伊藤 洋介氏
講義後のレポートでは、「知的財産は、戦略的に扱う必要があり、また自分も開発するうえで、他社の戦略に陥ってしまわないように注意しながら今後の仕事に活かしたいと思った」、「販売後や公開後は、特許取得が非常に困難ということを学び、自身も技術開発を行う身として、常に特許性があるか、特許を取ることにより会社にどんな利益があるのかを考えて、業務を遂行していこうと思いました」といった学びを実践に繋げようとする前向きな感想が寄せられました。
午後からは、本田技研工業株式会社 取締役(名古屋工業大学 客員教授)我妻三佳氏による「成果を引き出すためのチームビルディングの実践」が行われました。前半の講義では、「エモーショナル・インテリジェンス(EI)」をキーワードに、チームの活性化には「組織やチームの状況に応じたリーダーシップスタイルの使い分け」と「自身と他者のコミュニケーションスタイルの理解」が不可欠であることが解説されました。
後半では、実践的なグループワークを行い、メンバーの成長支援や目標未達成時のフォローアップなど、具体的な場面を想定した対応策を検討しました。伝えづらい内容をどう伝えるか、一方通行にならない対話の工夫など、チームの力を最大限に引き出すためのコミュニケーションの在り方について、受講生それぞれが深く考える機会となりました。
本田技研工業株式会社 取締役
(名古屋工業大学 客員教授)我妻三佳氏
グループワークの様子
受講生からは、「グループワークで、コミュニケーションスタイルを話し合いましたが、短い時間の中でもメンバーの特徴を知ることができただけでなく、自分のことも分析することができたことが良かったです」、「リーダーとはメンバーを引っ張っていく存在であり、的確な指示を出してチームをまとめる人というイメージでしたが、実際には周囲の意見を聞き、相談しやすい雰囲気をつくることの方が、チームの力を引き出す上でずっと大切であると学びました」といった声が寄せられました。
最終回の卒塾式・報告会は、11月12日(水)に開催されます。
